本堂の親鸞聖人の松、びんずるさんの背後まで進むと、大きな柱が支える本堂の大空間を感じる。
そこから更に荘厳な仏教空間になってくる。
いゃ〜。
もちろん堂内は撮影禁止。
そりゃダメだと納得させられる重み、圧が迫ってくる。
本堂もここまで進むと、何人もゴロゴロ寝られる位の広い畳敷きに空間が現れる。
この先が本堂の内陣と言われる所だ。
赤い勾欄(こうらん)の柵で進めない。
高い天井には、菊の紋が何枚も格子状に貼られていて品格が降ってくるようだ。
観音巡礼。
お礼参りとはいえ、旅のメインと思える荘厳なラスト舞台。
ここか。
中に入ってみたい。
善光寺共通券の最後に使うのが本堂内陣券。
私は共通券だが、
本堂内陣券は:大人500円 高校生200円 小中学生50円
(本堂内陣参拝・お戒壇巡り・史料館参拝)
ゲートから靴を脱いで、ビニール袋に入れて畳の上に上がれる。
赤い柱が艶やかに、薄暗い堂内で黄色く光るライトに仏教装飾が静かに佇む。
天井を見上げ、堂内を見渡す。
厳、おごそか。
正面に向かって、
畳敷きに座ってみる。
雰囲気に圧倒されるので一旦落ち着いて、手を合わせてココロを落ち着かせる。
この正面奥に御本尊がおられるのかな。
内陣の更に奥。
赤い柱と欄間で隔てられている。
奥は神々しく明かるい。
内陣の中の内陣。
内々陣。
不滅の法燈
1300年灯し続ける凄みの明かりが漏れてくる。
私の祖母の通夜。
孫が全員集合25人も集まったまではよかった。
酒が入りどんちゃん騒ぎになり、これだけ人数いるから〜、線香と蝋燭の火守りは大丈夫、大丈夫と、ご陽気に叫び、祭壇前の畳敷きの部屋で、最後は酔潰れて雑魚寝状態。
善光寺の内陣とよく似た広い畳敷きの情景が思い出された。
ほんと雑魚。
朝には炎は消えていた。
おばあちゃん浄土に行けたかな?
だいじょうぶ、
大丈夫!
寝ぼけたまま、いけるいけると、明るく反省の色もない。
明るさの質が違う。
善光寺は、ここまで来たらもう誰も消せない。
こういう真似のできない積み重ねが、
神々しさなのかも。
その明るさに釣られて、絶対秘仏なので見えないのはわかっているものの、覗いてしまう。
阿弥陀如来のお住まいの極楽浄土?
三尊像がお住まい?
本物は誰もみたことがない絶対秘仏。
1300年の凄い気が流れている。
見えないと余計に想像力が増してく。
わからないが、何か凄そうな感じ。
内陣と内々陣を隔てる欄間を見上げると、二十五菩薩が雲に乗って、豪華絢爛で迎えに来てくれる感じだ。黄金に輝いている。
ほんと来迎だ。
死ぬ時に、こんな感じに菩薩さんが迎えに来てくれてたら安心だよな。
欄間の左右にも西国三十三、坂東三十三、秩父三十四の合計の100の観音さんが埋め込まれている。
100もの観音様にも見守れながら、阿弥陀様の住む極楽浄土に連れてってもらえたら死んだあとの不安も少しはマシになるかも。
観音様、おばあちゃんも阿弥陀如来さまの極楽浄土へとよろしくお願いします。
善光寺本堂、内々陣の中へ。
最大アトラクション。
お戒壇巡りへ。
つづく。