車を停め、歩いて北向観音の参道の門をくぐると、足元には川が流れ、その先には北向観音の本堂が見える。
小さな橋を渡り右手に温泉がある。
大師の湯。
別所温泉には何ヶ所か外湯があるが、丁度この旅にいい名前の湯。
大師の由来。
大師の湯ってことは、北向観音を開いた慈覚大師が由来?
また、いい雰囲気なんだよ。
山里のお寺の参道脇に、目の前には細い川が流れ早朝でもありひっそりとある。
若干ひなびた感じで風情がある。
ここの温泉で一休み。
階段を降りて、大師の湯の由来の案内があり、やはり慈覚大師円仁も入った湯だ。
大師は平安時代初期の人、歴史たっぷり。
別所温泉は、発見したのは更に前で2000年位前のヤマトタケルだよ。信州最古の湯。
入り口に、経年たった入浴券の自販機があり、こんな立派な歴史があるにもかかわらず入浴のお値段がなんと、
150円。
ありがや観音さま。
150円は、今時では慈悲そのものです。
入り口は男女別れていて、銭湯の番台みたい。
昭和レトロ。
番台のおじいさんが説明してくれたが、訛ってるのか何言ってるかよくわからない。
とりあえず入浴させてもらうよ。
朝早いのか、男湯には誰も入っていなく貸切状態。
あ〜、格子状のタイルが懐かしい。
こじんまりとしたタイルの湯船にひたひたと満タンで溢れんばかりの透明泉。
サイズが山里の共同浴場。
地元御用達感たっぷり。
自分の住んでる側にこんなのあったら入りに行くよ。銭湯が温泉なんて贅沢〜。
静かに入っても湯が溢れ出す。あ〜大師も人間だよね。多分気持ちよかったのでは?
この大師の湯の伝説には、別所三楽寺(長楽寺、常楽寺、安楽寺)の安楽寺の木像が夜な夜な入浴にくる。村人が恐れて木像の目玉を抜き取ったというのがある。
木像も温泉気持ちよかったのだろう。それにしても目玉をくり抜くとは、その方が恐ろしい。
温泉じっくり浸り満足。
本坊なので、住職が住んでるかもしれない。大師の湯から350m(約7分)まだ、北向観音の御朱印もらうのには時間が早いかもしれない。
常楽寺に寄ってみよう。
北向観音で、誰もいなくて御朱印書いてもらえなかったから聞いてみたらいいかな。
大師の湯から、この僅かな常楽寺の道中に別所温泉の街並みも広がる。
歓楽街もなく全く派手さがないが、静かでいいところ。
ちょっとこの町を気にいってきているかも。
坂を軽く登って常楽寺に到着。
茅葺の立派なつくりの屋根が目立つ。
寺の中に入ってみよう。
御朱印を書いてもらいたいし、聞いてみよう。
つづく。