2019年1月2日
興福寺の駐車場は満車。
入り口には警備のおじさんが、「まっすぐ進んで右に曲がればぐるっと池を回ったところに駐車場があるから」と興福寺の駐車場に入れて貰えず。
案内を元に、猿沢池をぐるりとまわり結構遠いな〜。猿沢池観光になってはいるが。
適当に私営駐車場に鍵を渡して停める。
駐車場が遠くても私や娘はいいが、母のばあちゃんが、昨年股関節を骨折しリハビリし、ヨチヨチ歩き。
駐車場からばあちゃんが、歩くの大丈夫かな。
自分も腰椎のヘルニアで気持ちは同じ、親子でいつまで一緒に回れるか?
その代わり、娘が代わりに元気に走っている。
世代交代を身近に感じる。
興福寺は創建1300年、世代交代を超越している。
池から眺める五重塔は、本当に美しい。
これぞ奈良の古の景色。
雁など飛んでいないのに、背景に飛んでいるように感じる。
広い石段を登るとそこは興福寺。
ばあちゃん大丈夫か?振り返る。
なんとかついて来ている。
段を上りきると、五重塔が眼前に迫ってくる。
超かっこいい。
軒の端がくるっと上がって力強い。
デザインがいい。
おお〜!
眼前に中金堂が再建されてる。
でかいな〜。
瓦屋根の美しいこと。整然とせり上がっていく先には黄金の鴟尾(しび)がちょこんとかわいい角のように飾られている。
いいね。
これぞ奈良のお寺。
蘇った興福寺の中金堂。300年ぶりの再建。
超かっこいい。
2018年完成、落慶法要。
よくこの平成の時代に、こんな巨大な木を集めたものだ。
今やご神木しかないだろう。
東京スカイツリーの鉄筋よりも集めるのは難しいはずだ。
中金堂の柱は見応えがある。
ホントにスゲー。
この中金堂が、真ん中にどかんとあるだけで、興福寺 にやっと風格がもどってきたんじゃねぇ。廃仏毀釈で壊滅的になった興福寺。
奈良仏教は捨てられる存在からここまで蘇ったかと思う。
奈良公園化等、関係者の努力がカタチになって現れる。
その中金堂の真ん前を通り過ぎて、前に見えるのが南円堂。
蘇った中金堂を見た後には、南円堂はこぢんまりとかわいく見える。ここの観音さまは、こじんまりは見せ掛けで、威力は絶大なのではないかな。巨大興福寺中金堂を復興する力。南円堂のこの観音さまの実現可能力が、強い信仰力によって興福寺をつないでくれてたのではないかと思ってしまう。
今もこうしての以前よりも納経帳を持つ参拝者が列をなしている。
ばあちゃん、休憩所でまってるか?
代わりに観音さま拝んできて上げるから、ウンウンとうなずいている。
ファミリーで手を合わせ、観音さまに日頃の感謝を伝える。
そして、ご朱印をご記帳して貰おうとすると、なんと5種類もある・・・。
1.西国9番南円堂
2.西国第9番ご詠歌
4.一言観音
5.一言観音ご詠歌
ここ数年で、御朱印の世界が溢れんばかりに。
ご朱印代で、少しでも昔の大寺院の復興になればね。
奈良仏教は檀家を持たないので葬式がない仏教宗派。
奈良は南の都、南都六宗。
お葬式で稼げない奈良仏教系。タニマチ的な藤原氏もそこまで面倒見られないし。
もう拝観料しかないよね。
二大法相宗は、お葬式してないので、薬師寺では写経が収益の一つ。
ばあちゃんが、仏のような顔して待っている。
その前に、新しい小さな店舗があり、これまたかわいい御朱印帳にグッズがおしゃれに並んでいる。最近はいいね。
これまた、かわいい写経セットもあり娘が気に入り買っちゃった。かわいい筆ペン付き。
薬師寺でも写経したよな〜。
カジュアル仏教。
ばあちゃんお待たせ。歩けるか?
さあ、新しい中金堂へ行ってみるか。